「 あなたがたは世の光です。」(マタイ5:14)
広島福音自由教会 高陽チャペル
拝高真紀夫牧師
朝、5:05になると「キリスト教会が送る世の光の時間です」が聞こえてきます。最近はラジオ離れがあるようですが、それでも一日、4万人近くの人々が聴いておられます。しかも毎週月~土曜日、38年間も放送が続いているのは驚くべきことです。この中国地区に限っても、どれだけ多くの人々がこれまで福音放送に耳を傾けてきたことでしょうか。長年にわたって支えてきてくださった皆様のご協力に感謝いたします。
さて、「世の光」放送は主イエスの「私は世の光です」(ヨハネ8:12)とのみことばから名付けられました。「世」はギリシャ語で「コスモス」ですが、被造物の総体とともに、特にヨハネの福音書では神を知らずに暗闇に生きる人々が生きる罪の「世」も意味しています。イエスは人間の罪過と死、被造物のうめきを知っておられました。罪の世界を救う「世の光」として「十字架の血によって」神との平和をもたらし、「万物を和解させ」(コロサイ1:20)信じる者が「いのちの光をもつ者」(ヨハネ8:12)としてくださいました。
さらに、主イエスは、ご自分が「世の光」となられただけでなく、「あなたがたは世の光です」(マタイ5:14)と、信じる私たちがキリストの光を反映させ、世の光として生きる者となるよう使命を与えてくださいました。しかし、ここには忠告もあります。それは、「光」を隠すことです。信仰者が、この使命を忘れ、ひたすら自分の幸せと満足のためにだけに生きていてはなりません。
このことは私への叱咤でもありました。もともとはそれほど放送伝道への積極的な思いはなかった私です。ですが、単に放送伝道という事業以上に、「マケドニアに渡って私たちを助けてください」(使徒16:9)と、暗黒に座す「世」の人々の懇願に目が開かれ、主はもう一つの献身を私に迫られていると受け止めました。
広島郊外には、教会のない未伝地区が拡がっています。現代社会には谷間に埋もれる人々も増えています。老後、施設や病院で過ごす方々も多くおられます。そこにラジオ放送でなければ届き得ない人々が数多くおられるのです。放送伝道は現代も必要とされている働きだ、と主はお示しくださいました。教会、キリスト者の使命は多岐にわたりますが、力強い福音の直接的宣教がその中心にどうしても必要です。
私も自らが「世の光」となって生きること、そのための一つに放送伝道を支えることを決意しました。皆さまにも、この伝道協力の輪に加わっていただけたら幸いです。きっと神様はみわざを起こしてくださると信じております!