2020年3月号 「聞いて信じ、見て知る」ヨハネ4:39~42 広島栄光教会牧師 仁科共子

RCCラジオ505

   福音放送 「世の光」ニュース  

                     中国地方放送伝道協力会

「聞いて信じ、見て知る」

       ヨハネの福音書4章39~42節      広島栄光教会牧師 仁科共子 

 「百聞は一見に如かず」ということわざがあります。何度も聞くより直接見るほうが確かだという意味です。見た事も聞いたこともなかったものは実際に見る事によって良くわかるかもしれません。しかし、多くの場合、見て知る時それを教えてくれる人がいて始めて、「そういう事(もの)もあるのか」と思って興味を持ち、見に行ってみるのではないでしょうか?

 ヨハネの福音書にイエス様がサマリヤに行かれてそこでひとりの女性を救いに導かれるお話があります。この女性がイエス様のことを「この方が救い主かもしれません」と他の人に伝えに行くと、聞いた人たちはその言葉を信じてイエス様に会いに行きます。(ヨハネ4:39)そして、イエスさまから直接聞いた人々はイエス様を信じました。この人たちは「自分で聞いて、この方がほんとうに世の救い主だと知っているのです。」と最初に伝えた女性に言います。(4:42)

 「本当に知る」ということは、誰かがまず伝えると言うことから始まっていくことが多いと思います。もう何十年も前の事ですが、ある青年たちのための集会で出会った姉妹が、「私が生まれ育ったところには教会は無かったし、クリスチャンにも出会ったことはなかった。キリスト教と言う言葉さえ聞いたことがなかった。」と言われました。この方がどのようにしてイエス様を知ったのかというと、それはラジオ放送でした。かなり前の事なので詳しい事はよく覚えていませんが、偶然聞いた聖書のお話のラジオ放送に興味をひかれ続けて聞くようになっていったそうです。実際に教会に行くようになったのはずっと後のことだったようですが、このラジオ放送がきっかけでイエス様を信じたそうです。

 この方は偶然放送を聞いて聖書の事を知るようになりました。しかし、ラジオ放送がもっと用いられるために、私たちが「こんなラジオ番組がありますよ、聞いてみて下さい。」と伝えていくことが大切ではないでしょうか?そして、私たちが伝える事によって聖書の御言葉を聞き、はっきりと知って信じるように導かれて行く。

 私たち自身が放送を聞いて恵まれる事も感謝ですが、この放送が用いられるように祈り支えて行くこと、そしてこの放送が一人でも多くの方に聞いていただけるようにお伝えしていくことを続けていきたいと思います。