2022年11月号 日本アライアンス教団 岩国キリスト教会牧師 湯場雅徳

教会の暦では11月の最後の日曜日からアドベント(待降節)と呼ばれる季節を迎えます。いよいよクリスマスの季節ですが、皆様は今年どの様な計画を立てておられるでしょうか。楽しいクリスマスをお祝いするためにいろいろな準備を始めておられる事でしょう。

聖書が教える神様は、信仰者一人一人を愛して下さり、良い計画をもって導いてくださる御方であることを知らされます。旧約聖書の預言者エレミヤは「わたし自身、あなたがたのために立てている計画をよく知っているー主のことばー。それはわざわいではなく平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。」(エレミヤ書29:11)とイスラエルの民に告げています。当時イスラエルの人々は不信仰のために国を離れて、バビロニアに捕囚の民として捕らえられて移されようとしていました。 

国土を失い、家や財産を失った人々は、希望を失い、不安と悩みと苦難の中で生活していました。その時を生きる事が精一杯で、将来の事や希望について考える余裕はありませんでした。しかし、預言者エレミヤは、神様に励まされて神様からの言葉を語り続けました。絶望的な状況の中で預言者エレミヤは神様の言葉を民に語り、希望と慰めを告げました。「バビロンに70年が満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたをこの場所に帰らせる。」(エレミヤ書29:10)70年という時間は短いものではありませんでしたが、それは、必ず終わりを迎えることになる事が約束されています。

私たちの生活する現在の時も新型コロナ感染症に捕らえられ、死と病を恐れる生活を強いられているように感じますが、しかし聖書が教える神様を信じる者たちはその中でも、希望を失う事はありません。神様は約束通りに救い主をこの世界に与えてくださいました。イエス・キリストの誕生はこの神様の言葉の確かさを証しするものです。だからこそ、私たちは心からクリスマスの出来事を感謝して喜ぶ事が出来ます。伝道の秋を迎えて失われる事のない希望と救いを伝えるために家族、友人を教会に誘いたいと思います。