黒瀬福音教会 伊藤羊助
「あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見出す。」伝道者の書11章1節
あなたのパンを水の上に投げよ。一見すると無駄なことのように思えます。そこに魚がいて育てているなら、あるいは釣ろうとしているなら、意味があります。ですが、続く2節の中に「地上でどんなわざわいが起こるかをあなたは知らないのだから。」と、私たちには先のことがわからないものだと言われていますから、やはり意味のない、むなしい行いについて言っているでしょう。
パンといいますと、「わたしはいのちのパンです。」と言われたイエス様のことを思い出します。私たちはイエス様のことを人に伝えるとき、時としてその働きがむなしく感じてしまうことがあるのではないでしょうか。なかなかイエス様を信じてもらえない。そのようなとき、これ以上は無駄だと、ついに伝えることをあきらめてしまうことがあります。まさに水にパンを投げているようです。
ですが、それでもあなたのパンを水に投げなさいと神様は言われます。つまり、それでもなおイエス様を伝え続けなさいと言われているのです。なぜなら、ずっと後の日になって、あなたはそれを見出すからだと言われます。
私の仕えている教会におられる一人の姉妹。彼女は自分の妹が救われることをずっと願い、祈り続けていました。ですが、なかなか教会に来られず、あきらめつつありました。しかしある出来事を通して、その妹さんが神様を信じて教会に来るようになったのです。
私たちにはわかりませんでしたが、神様がその背後で働いてくださっておられました。その時は、無駄に思えるかもしれません。でも、神様がその背後にいてくださるから、いつかはわかりませんが、後の日に必ずその働きの実を見出すことができます。 私たちは今しかわかりません。ですが、神様はその先のことを知っておられ、神様のご計画があります。ですから、神様が必ず実を結んでくださると信じて、イエス様のことを伝え続けていきましょう。