RCCラジオ505 福音放送 「世の光」ニュース
2021年1月20日発行215号
中国地方放送伝道協力会
「しかし、神の言はつながれてはいない」 単立広島キリスト教会主任牧師 日山かおる
COVID-19の感染拡大によって、教会の活動は、大きな打撃を受けています。大きな声で共に賛美し、共にみ言葉を聞き、手を取り合って祈り、語り合う。そんな当たり前と思っていたことが、決してそうではなかった…そのことを教会は痛感しました。
さらに、私達が立てた伝道計画の多くは変更や中止を余儀なくされ、人の思い、人の計画がなんと不確かなものであるかをも思い知らされました。そして教会は、牧師も、信徒も、得体のしれないウイルスに対する不安に、心を囚われてしまいました。今年はどうすればいいのでしょうか…
エペソでのテモテの働きは困難を極めていました。肉体的にも精神的にも弱さを覚えているテモテにパウロは言うのです。Ⅱテモテ2:1「わたしの子よ、あなたはキリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい。」 正確には「強くされなさい」と。誰によってですか。何によってですか。「キリスト・イエスにある恵みによって」です。弱さを覚えているからこそ、困難の中にあるからこそ、重要なのはキリストなのです。
だから、パウロは「イエス・キリストを、いつも思っていなさい。」(8節)と言っています。私達がいつも思うべきは、ダビデの子孫として生まれたキリストです。神がすべての名の上に置かれ権威と力を与えられたキリストです。
その王なるキリストは、「死者の中から復活された」お方です。キリストは十字架に留まってはおられない。墓の中に留まってもおられないのです。そうです、復活して今も生きておられるまことの王「イエス・キリストを、いつも思っていなさい」。獄にとらわれているパウロ自身もその御方を思いながらこの手紙を書いているのです。
ですから彼はこう続けます。「この福音のために、わたしは悪者のように苦しめられ、ついに鎖につながれるに至った。しかし、神の言はつながれてはいない。」(9節)。
私達には、この神の言葉が与えられています!私達はとらわれているけれども、神の言葉はつながれてはいないのです。しかも、そのみ言葉が、私達に委ねられています。神様の恵みを「いただいた」だけではなく、それを「与える」者とされているということです。
このような時だからこそ、世が根源的に抱えている罪と死という危機と、そこからの救いを大胆に語らなければなりません。神の言葉はつながれていません!私達に与えられている、この「世の光ラジオ放送伝道」の恵みを感謝しつつ、この年も福音を届けてまいりましょう。